中国での商売とか

中国に会社を作ると、3年後には全く同じ会社がもう一個できる。という話があるけど、最近、その過程を実際に身近で見る機会があって興味深かった。中国での商売って大変だな、とも思った。

ある日本の会社が、中国で事業を始めたのは3~4年前。中国内に数箇所オフィスを置いている。常駐スタッフは全員中国人。今は、仕組みが順調に回っている状態。ある時、一人の中国人の新入社員が転職して入ってくる。中国では転職は普通で人の出入りが激しいので珍しいことではない。その人が、数カ月後に会社を辞めてすぐに、他の会社で、全く同じ内容の事業を開始。どのくらい同じかというと、例えではなくて、コピー&ペーストレベルで同じ。最初はそのことに気づかなかったけど、たまたま全く同じサービスを別の会社がしているのを、偶然に見つけて、誰がやっているのか見たら、その人だった。最初はあまりに似すぎていて、同じ会社がやっているのかと思ったほど。その時は、まったく同じ内容のことをしてるのに驚いたのもあるけど、自分の名前を隠さずにやっていることの方に驚いた。その人とは何度か話したことがあって、日本での仕事の経験も豊富で、好印象な人だったので余計驚いたというのもある。ただ将来について焦っている、と言っていたり、結構高そうなマンションに住んでいたのに、給料が安いその仕事をしたり、今思い返すと、いくつかおかしい点には気づく。

外から見るだけだと、どういうシステムでそのサービスが回っているか完全にはわからないので、会社に入って中からも見ることができると、あとは、同じサービスを作るのはずっと簡単になる。でも、これは土地が広く、人口が多い中国だからできることで、日本みたいに狭い国土と少ない人口だと、単純に同じものを作って他でやる、というのは、デメリットの方が多くて、なかなか上手くいかないように思う。失敗した場合に、人間関係とか、断ち切れるかどうかは大きい。

今回1つわかったことがあって、その真似して作ったものは、細かいところの詰めが甘くて、質が高いサービスを求める人は利用しないだろうな、というものだった。お手本を真似して90%以上はコピペで作れるんだけど、残り10%か5%位の差が大きいのに気づいた。はたから見ていると、ココをこうしたら、もっと完成度が高くなるのに、とか冷静に気づくんだけど、その10%の違いはやっている本人たちには、小さいようで大きな差みたい。

これから商売をしていくなら、この10%の部分に関わることをしないと生きていくのが大変になるだろうな、としみじみと思った。

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