最近いろんな人が「ショウペンハウエル」の「読書について」を薦めていたので素直に読んでみた、かなり薄い本だし。「ショウペンハウエル」の「読書について」の他3編が収められているから「読書について」だけ読むなら30分もかからないです。
結論からいうと、これ相当いい本です。100年以上前の人が書いた文章なのに、まったく内容が腐ってない。「最近の若者は駄目だ」と嘆く文章が古代エジプトの石版に書かれていた(かなりいい加減な記憶ですが・・)ようなのと同じで、何か普遍的な物に迫っているから今読んでも面白いんだろうと思います。
以下、ショウペンハウエル「読書について」のメモ
- 読書は他人の考えを借りること
- 少なくても自分で考えたことは役に立つ
- 小難しい文章は無駄
- 伝えたいものがあるかどうかが大切、書くべきものがあれば自然と正確で簡素な文章が書ける
- 自分の無知がばれるのを恐れて、思ったことを素直に書けず小難しい言葉で誤魔化そうとする
- 無知でも素直に書けば何か伝わるものがある
読書は他人の考えを借りること。
自分の無知を隠そうとして小難しい文章を書く。
これ自分自身にも心当たりがあるから心臓がキュッと締め付けられる感じがしましたよ。
ショウペンハウエルさんの文章がセンスあるのか、翻訳がいいのかわかりませんが、内容はきついこと書いてるのに、ユーモアセンスがあるから読んでて嫌にならない、むしろ声だして笑っちゃうほど面白いんです。
無知でも素直に書けば何か伝わるものがある。
これって今ブログ書く人が増えたことで身に染みて実感します。ブログを書く人は増えたんだけど、正直に書くことを恐れて色んなところから引っ張ってきた知識や常識を使いまわしている人の文章は魅力的じゃないんですよね。普通の日常生活のことでも、自分の頭で考えて、素直に書いている人のブログは面白い。これって人間が有益な情報を取捨選択するための自然な行動なのかもしれない。
(以上、ショウペンハウエル「読書について」の感想 )