車のサイドミラーのモーターのギアの故障を修理する(マツダ、アクセラ)。

車のミラーが故障したので、自分で修理をした。その時の記録のメモ(マツダアクセラ)。

ある日、折りたたんでいる車のミラーを開こうとすると、ギュイーンという、モーターのギアが空周りしている音がしてミラーが開かなくなった。取り敢えず手でミラーを開いて運転したが、モーター音は運転している間鳴りっぱなし。エンジンを切ると数十秒してから止まる。電動折り畳み式のミラーでも手で割りと簡単に動かせるけど、開いた時と畳んだ時での固定が甘くなる。エンジンをかけた時毎回モーターが締め上げてミラーをきっちり固定しているみたい。モーターにはセンサーがついていて抵抗が強くなると自動で止まるもよう。なので正常な状態だとエンジンをかけても、すでにミラーは強く固定されているのでモーターに電気が流れても動かないが、ギアが壊れている状態で、エンジンをかけると自動でモーターが空回りを始めて止まらなくなったと想像できる。

取り敢えずディーラーに持っていくと、ミラーのコネクタを外してくれて空回りは止まった。ミラーは多少グラつきがあるけど、ミラーを固定したままで動かさないなら、このまま使えないこともない。ディーラーだと壊れた部分だけの修理はしておらず、見積もりは、ミラーをまるごと交換で費用3万円程度とのこと。

修理代が高いのと、試しに自分で分解をしてみたかったので自力で修理することにした。必要な部品はモーターのギアだと予想がついていたので、ヤフオクで中古のミラーを買いモーター部分だけを使うことにした。美品ではなく、程度が悪い不人気色のミラーを片方だけでよいので、3,000円程度で落札できた。

結論から書くと、最終的に費用は安く済んだけど、普段クルマいじりをしていなかったので、手間暇を考えると3万なら払ったほうが楽かも、というのが修理している途中での正直な感想。修理後は、わかってしまえば簡単だと気づくので、安く済んで、ミラーの仕組みもわかって良かったと感じた。ただ、修理途中でミラーを元に戻せなくなったりすると、ディーラー等へ修理に持っていくために運転するのにも支障がでるので、自己責任で慎重にやる必要がある。

ミラー修理の記録。

修理は、スムーズにやれば15分位で終る作業量。実際はわからないことだらけで、合計2時間くらいかかった。車の修理でたぶん一番のネックになるのは、プラスチック類の取り外し。ネジで固定されているものなら、外すだけだけど、プラスチック類は、爪ではめ込んであるものが多く、外す時に、どのくらい力を入れていいのかコツをつまむまでが面倒。無理やり力技で外そうとするときは、たいていやり方が間違っていた、と後になってわかることが多かった。

故障箇所はモーターの歯車破損と目処がついているので、まずは歯車部分が見えるまで分解する。

まず作業しやすいように、ミラー本体を車体から取り外す。

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ミラーは車体につけたままでも修理できるけど、外したほうが圧倒的に簡単。まず室内側にあるサイドミラー横のプラスチックのカバーを外す。これは引っ張るだけ。上から外して、下を外した。無理やり外そうとするとプラスチックが壊れそう。

 

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カバーを外すと、ナットが3箇所出てくる。ミラーを留めてるのはこの3本のネジのみ。これをすべて外す。電源のコネクタも外しておく。あとは、サイドミラーが車体から取り出せるので、ゆっくり室内で作業。

 

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ミラー部分を外す。左端の横の隙間に指を入れて、ひっぱるとパコっと何かが外れる音がする、この音が何故するかは、後で、ミラー内部の構造を見るよくわかる。次に下側に手を入れてひっぱる。全部で3箇所で留まっている。一箇所に力を入れると壊れやすいと思うので、なるべくミラー全体に指を添えてから作業した。。

 

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ミラーを取り外した写真。全部で3箇所でミラーは留まっていて、ドアミラー本体側に突起が3個あり、先端がボール上になっている。ミラーの方には、3箇所それぞれに対応する穴が開いていて、穴の入口は狭く、奥は広くなっているので、その狭い部分を通る時に力が必要でパコッと音がする。穴の中でボールが回ることで、電動で上下左右に調整できるようになっている。モーターが付いてるのは、白2箇所、白2箇所がモーター駆動で上下するので、ミラーの角度を自由に室内から調整できる。真ん中の黒は動かない。

 

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次に、ミラーの外側を覆っている車体色のカバーを外す。カバーは爪で留まっていて、上の青の2箇所は、事前にマイナスドライバー等で外すことができる。他は無理っぽいけど、2箇所を外して、隙間を開けて手で引っ張ると取り外しができた。

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このように隙間を広げていってあとは、手で引っ張ると外れる。

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外した後のカバー。事前に外せるのが上の2箇所。残りは隙間を開けてからドライバーを入れて外したり、力技で外した。力技と言っても、そんなに力は要らなくて、力を入れても取れない場合はどこか爪が引っかかっている可能性が高い。

一度目は硬かったが、何回か外していると、だんだん簡単に外せるようになってきた。

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これが電動ミラーの角度調整用モーター。白い部分が出たり引っこんだりする。ここは壊れていない。

ここで一旦別の箇所の分解に移る。

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ミラーを畳むときに動く部分も分解する。ネジ3個外す。

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カバーを外すとまたネジが出ている。この部分は力がかかるので、上部な構造になっている。このネジ2個を外す。

 

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ミラー折りたたみ用のモーターを外すために、ミラー下部についているカバーも外す。青丸にあるモーターを固定しているネジを外す。

 

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モーターを留めている2箇所のネジを外しても隙間が狭くてモーターユニットを取り出せない。青丸部分のプラスチックが爪ではめてあって、ここを外すとモーターを取り出せる。

 

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故障したサイドミラー折りたたみ用電動モーター。もう一個はヤフオクで入手した、中古品のモーター。

 

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モーターユニットの中を見ると、青丸部分の白いプラスチック製のギアが割れていた。ギアは、プラスチック製の物と金属製の物が噛み合っているので、写真にあるプラスチック製の方が壊れることになる。

ギア部分だけの交換もできるけど、今回は、モーターユニット部分をまるごと交換した。ミラーは、ミラーにウインカーが内蔵されているかどうかで、ミラー本体に引きこまれてくる配線も変わってくるけど、モーターユニット部分につながっている配線は、取り外し可能なコネクタでつながっているので、ウインカーあるなしに関係なく、モーター部分だけ取り出して交換できる。

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これがモーターの空回りの原因、真っ二つに割れている。最初はこれをプラリペアという、壊れたプラスチック製の部品を複製できる道具で修理しようとしたが、複製は、練習が必要で、すぐにはできなかったので、今回はヤフオクで落としたミラーから取り出したモーターユニットをまるごと再利用した。プラリペアは強度的には問題ないようだった。必要なのは写真のギア一個だけなので、これを売ってくれると修理代は数百円で済むが、自分が探した範囲では見つけることができなかった。

モーターユニットを交換したら、あとは分解した時の逆の手順で、組み立てなおして無事修理成功。一番最初に分解した時は、やり方がわからず1時間近くかかったけど、2回目は慣れて、20分くらいで、分解、取り換え、組み立てができるようになった。文章にすると割りと簡単にできたようにみえるけど、試行錯誤しながら作業したので、日をまたいで一旦ミラーを元に戻して作業したりして、実際は結構手間取った。

One thought on “車のサイドミラーのモーターのギアの故障を修理する(マツダ、アクセラ)。
  1. サイドミラーが故障したので色々調べてて、こちらのサイトにお邪魔しました。大変参考になりました。

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