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雑誌ニュートンのカロリーの記事がわかりやすい。

Newton (ニュートン) 2010年 01月号 [雑誌]
Newton (ニュートン) 2010年 01月号

昨日、本屋で科学雑誌のNewton(2010年 01月号)をパラパラ見ていたらカロリーに関する面白い記事があった。
「カロリー」の正しい知識。とりすぎは,なぜ太る?というタイトルの記事。

このニュートンという記事は科学雑誌だけども素人にもわかるように丁寧に解説してあるから、ぱらぱらめくって興味を惹くことろだけつまみ読みすると楽しく読めます。

カロリーという言葉はよく聞くし、興味も持っていたんですが、今まで正確な知識がなかった。この記事は親切丁寧に、必要なことだけ書かれているからとてもためになりました。

以下、簡単なメモ

・カロリーの測り方とは?
容器の中にカロリーを測りたい物を入れ、そこに酸素で充満させる(一気に燃焼させるため)。
その容器を、水に囲まれたところに置き、いっきに燃やす。
周りの水の温度がどれくらい上昇したか調べる。
その水の温度を上昇させたエネルギーが、その物質の持つカロリー。

・3大栄養素のカロリー
3大栄養素とは、タンパク質、脂質、糖質。

それぞれのカロリーは1グラムあたり
タンパク質=4カロリー
脂質=9カロリー
糖質=4カロリー

実際に4キロちょっと、9キロちょっとずつあるらしいが、人間は完全に吸収できるわけじゃないので、上記の用に書かれていることが多いとのこと。
どうして、脂質がタンパク質、糖質にくらべて倍以上カロリーがあるかについても説明があって理解したつもりだけども、自分では説明できない・・。食物を食べてから、エネルギーとして使われるまでのこともわかりやすく解説があった。脂質はエネルギーを効率良く蓄えることができるから、余分なカロリーを取ると脂質に変えて貯蓄するという話はすごく頭にしっくりきた。

こういうカロリーや体の科学的な正しい基礎知識というのは、ダイエットしている人たちにはとても役に立つでしょうね。
この記事を読んでから、食べ物を食べるとき、今までとはちがった感覚が意識に登ってくるのを実感しています。

外国語上達法(千野 栄一)を読んだ。

外国語上達法 (岩波新書 黄版 329)
外国語上達法 (千野 栄一)

ぼくらの頭脳の鍛え方 (文春新書)にて、佐藤優さんが外国語勉強についてのオススメ本として紹介していたのが頭に残っていた。ちょうどブックオフに行ったとき見かけたので購入。

外国語勉強のための勉強本としては、これ一冊あれば十分という内容でした。
上手く表現できませんが、書いてある言葉に重みがあります。その理由は、自らの体験と、その体験を絶対視せずに客観的に見ている面もあるからでしょうか。ところところ出てくる、たとえ話も上手くてグイグイ引き込まれて読んでしまいました。内容は濃いので全部重要ポイントという感じです。

以下メモ

・同じ総勉強時間なら、1日に長時間の勉強を短時間するより、短時間の勉強を長時間やるほうがいい。短期間で覚えたものは短期間で忘れる。
・どのレベルを目指すか目標を決める。目標が見えないと、ゴールがないマラソンを走っているようなものでしんどくなる。
・最初に勉強したいという衝動が出たときに集中してやる。一回目にやらないと2回目にやるのは相当精神的な難易度が上がる。
・知らない単語に出くわしたとき。その単語はどの程度の使用頻度の単語かなど、頭のなかで、ポジショニングして、きちんと覚える必要があるか対応を決める。

書いてあること全部が絶対正しいとかいうわけではなく、また当時はなかったであろう電子辞書やmp3プレーヤーなど道具の進歩もあり、そのまま真似すればいいとは思いません。ただし、勉強する際の考え方は今も変わっておらず、非常に役に立つと思いました。

一番ピンときたのは、どのレベルを目指すか目標を決めて勉強するという点ですね。外国語を勉強していると明確なゴールが見えにくいから、モチベーションがだんだん落ちてきて、途中で挫折するのがよくあるパターン。でも、最初にどのレベルを目指すのか(ネットでニュースが読めればいいのか、旅行で使えればいいのか、その国に友達を作り交友するのか、仕事で使うのか、などなど)決めておけば、新しい単語に出会ったとき、これは必要なのか、必要ないのかを分ける明確な基準ができるから、勉強がやりやすくなる。

外国語を勉強する際の心構えとしてのベースがしっかり身につく本ですから、読んで損しない本でした。ずっと私の本棚に置いておくことでしょう。

数学的思考法(芳沢光雄)を読んだ

数学的思考法―説明力を鍛えるヒント 講談社現代新書
数学的思考法―説明力を鍛えるヒント  講談社現代新書

ちょっと本屋で見かけて興味を持ったので読んでみた。
高速拾い読みをして、いくつかなるほどなぁと思う点があったからメモしておいた。
数学的思考法というタイトルだけども、タイトルから想像する内容とはだいぶん違う、数式などはほとんどなく、文系人間?でも全く問題なく読めると思う。数学を闇雲な暗記ではなく、考え方を学ぶことでその面白さに気づかせてくれる本、だと思う。

私は理系でしたが、昔から数学が苦手だったんですよね、どこかで本当は数学は面白いはずだ!という予感はずーとしていたんですが、高校生の頃にその面白さに気づくことはなく過ぎてしまった。あんまり他人のせいにしたくはないけど、あの頃に数学に限らずいろんな学問の面白さに気づかせてくれている先生に出会っていたらだいぶん人生変わっていたんじゃないだろうかと時々思ったりします。結局は、今でも興味を持っているのは全部自分の独学で勉強した分野だから、自分でやらないと興味を持てないのかもしれませんが。

以下、数学的思考法(芳沢光雄)を読んでのメモ
数学とは直接関係なさそうなところで印象に残る部分が多かった。

・人間の予測は直線的
例えば、自動車のブレーキをかけたときの制動距離は速度の2次関数となる。だから時速100キロの時の制動距離は時速50キロの時の制動距離の2倍以上になる。予測の根拠となる仮定を明らかにすることが大事。

これはなるほどなぁと思った。本能的に直線的なものを頭の中に前提としておいてるから、本当は放物線的な動きをするものに対しても、直線的な動きを予測してしまう。これを読んだとき、これに当てはまる例をいくつかすぐ思いついた。

・説明文もたくさん書けば洗練される
読解力はあるのに作文が苦手。英文は読めるのに、英作文は苦手。という人が多いる。共通するのは「あまり書かないこと」。恥ずかしがらずに書いていれば必ず上達する。もっとも大切なのは修正する力。これがあれば最初はどんなに酷くても修正しきちんとしたものができる。結局、たくさん量をこなせば、自然と添削することになるから、修正する力がつく。

今ちょうど外国語の勉強をしていて、頭の中にモヤモヤしたものがあった。あまり書かないから上達しないというのは、あまりにもシンプルな答えだけども、真実だと実感する。この部分を読んだとき一気に頭の中にあるものがはっきりしてきた。外国語の発音や会話にしても、苦手と思っていると、どうしても対象と距離を置くから、数をこなせず、単純に練習が足りないのが原因で下手なまま、ということ。下手な理由がはっきりと言葉にして理解できたから、これからは意識的に恥をかいて練習していける。

・点より線、線より面から説明しよう
3次元で説明する。例えば日本の景気が回復したとき、そのことを説明するのに、東京だけで説明するのは点、札幌、大阪、福岡も加えて説明するのが線、そして、各都市周辺の田舎方面も加えたものが面。こういう風に、点より線、線より面で説明するとわかりやすい。女性を口説くときに、目を褒めるのは0次元、口も褒めるのは1次元、それに加えて内面的なものを褒めると2次元、さらに、時間軸を加えて、ずっと君みたいな人を探していた!というと3次元。特に時間軸を入れると説得力が増す。

上に書いた女性の例えは意訳したものなので、本の内容とは少し違うけど、この例えが面白くてニヤニヤしてしまった。点より線、線より面というのは、当たり前のことなんだけど、実際にこれを使おうと思うとなかなか思いつかないものです。これも上で書いた、説明文はたくさん書けば洗練される、と同じようにとにかく意識して使ってみるようにすることが大切なんだろう。

この「数学的思考法」という本は気軽に読めるのに、内容的には役に立つ箇所がたくさんあり、コストパフォーマンスは高い一冊でした。

→ 数学的思考法―説明力を鍛えるヒント を詳しく見る

ぼくらの頭脳の鍛え方 (立花 隆・佐藤 優)を読んだ

「ぼくらの頭脳の鍛え方」という、立花 隆と佐藤 優の対談?を収めた本を読んでみた。
二人のオススメの本と、雑談を収めた本という感じ。

理系の方の本はある程度理解できたけども、特に佐藤優さんがよく紹介するような、哲学?に関する本はほとんどわからなかった。例えば立花隆さんが紹介していた、分子生物学の本などは、役に立つのは理解できる、それと同じように、哲学方面の本を役に立つんだろうかと想像はするけど、実際に手に取るまでにはいかない、今のところは。

で、いくつか頭に残った紹介されている本は、、、
佐藤優さんが紹介されていた、勝間和代「断る力」、立花隆さんは俗物すぎてついていけないと言っていたけども、佐藤さんいわく、一見市場万能主義者のように思われているけど、実は違うとのこと、ホリエモンのことも同じように言ってた。
→ 断る力を詳しく見る

立花隆さんは、宮崎駿の「風の谷のナウシカ」を紹介されていた、これはマンガ版の方で、私も昔読んである種の衝撃を受けたのを覚えています。アニメ版とはかなり違ってアニメ版より数百倍面白いんですよね、宮崎駿さんにはぜひこれをアニメ化して欲しい!と思っているんですが、立花隆さんも同じことを思ったらしく、宮崎さんに頼んだら無理と言われたそうです。また、立花さんはネットのことについても触れられていましたが、案外ネットに否定的ではなく柔らか頭だなぁという印象を持ちました。

ワイド版 風の谷のナウシカ7巻セット「トルメキア戦役バージョン」
ワイド版 風の谷のナウシカ7巻セット「トルメキア戦役バージョン」

→ 風の谷のナウシカを詳しく見る

佐藤さんの話で面白かったのは、イスラエルの話。イスラエルにも不登校になったりして引きこもりの人たちがいるらしく、そういう人たちを軍の施設にあるめて、無人の軍用機を操縦させて、敵の建物の破壊などをさせているとのこと。ほんとか?と思ったけどもイスラエルだといかにもそういうことをやってそうだなぁというイメージがあるから妙に納得してしまった。

→ ぼくらの頭脳の鍛え方を詳しく見る

「知的思考力の本質」鈴木 光司 (著)竹内 薫 (著) を読んでみた。

たまたまブックオフで見かけて興味を惹かれたので読みました。拾い読みですけど。
鈴木光司さんは、リングとか螺旋で知ってる。竹内 薫 さんは科学系の本の翻訳をしているのをたまに見かけるから名前は知ってる。

頭に残ったのは
・頭が良い人はフィードバックをちゃんとやってる。駄目な人はやりっぱなし。
・例えば学生を見ていると、頭が良い人は、問題集で間違えたところを必ずやり直しできるまでやる。
・失敗経験が必要
・実体験が大切(体で感じるもの)
・自分の常識が通じない体験をするとためになる(海外で暮らすとか)

体で体験することが重要だというのは最近よく感じていたから共感した。
この本の中で一番印象に残ったのはフィードバックのことだった。フィードバック(間違えたらその原因を探り、同じ間違いをしないようにすること)は当たり前のことだけども、普段忘れがちなうえに、習慣として身につけていないと、気が付いたらまったくフィードバックしてないということがある。私もフィードバックできずに同じ間違いを繰り返していることがある。、それに改めて気づかせてくれたのでこの「知的思考力の本質」を読んで良かった。

→ 知的思考力の本質 (ソフトバンク新書)