「本」カテゴリーアーカイブ

「筆者自身の効率的な時間の使い方」佐藤優

今週の週間東洋経済の連載は、佐藤優氏自身の時間の使い方について。

今回はざっとしか読んでない&あまり印象に残るところがなかったかも
以下メモ
・この連載には出世という言葉を使っているが、読んでいる人には教養を身につけて欲しい。教養の基本は自分の頭で考えること。
・今相当仕事をしているが、それでもほとんど断っている。なので、いわゆる自由業だがビジネスマンにも自分の時間の使い方が役に立つのでは。
・1日の時間の使い方が書かれていた。睡眠時間は3時間、朝、執筆活動、夜、読書。気分が乗らないときは、ベットにしばらく横になって気分転換する。
・仕事場は家のすぐ近くのマンションの部屋。一気に書きたいことが出てきたときは、家と仕事場の移動で、頭の中にあるものが消えるのが嫌だから、泊り込んでいっきに書き上げる。

関係ないですけど
佐藤優さんの「野蛮人のテーブルマナー」を読みました。

以下メモ
・人間はほとんどのことを脳の中に記憶しているが、それを引き出すことができないから、引き出す方法を知っているといい。
・例えばなにかメモするときは、日付と同時にその時の天気などを記録しておく。すると、メモを見返したときに様々な情報を一緒に思い出すことができる。

この記憶についての話が一番面白かった。

「群像」に連載中の村上龍「歌うクジラ」をチラ読み

村上龍さんの新作は「群像」という月刊誌に連載中の「歌うクジラ」。村上龍さんの本はほぼ全部読んでいると思うけど、連載をリアルタイムで読んだことはない。今度も単行本になってから、一気読みするつもりだけども、最近新作本が出ていないこともあって、気になってちょっとだけ読んでみた。歌うクジラの連載は37回目となっていた。一回の文章量は結構あるから、ストーリーは相当進んでると思う。

で、村上龍さんの歌うクジラを読んでみた感想は、まず、凄く読みにくい、というのが正直なところ。電子顕微鏡で虫の構造を描写するみたいに、正確な描写が延々つづく。けどちゃんとじっくり能動的に読むと、じわじわはまっていきのめり込んで読んでしまう。前作の「半島を出よ」も細かい説明などが一杯詰め込まれていて、我慢して読んだ部分があったのを思い出した。 

少ししか読んでいないのでストーリーの流れはわからない。今月の連載だけ読んだ感じでは、日本の人口が減少してるとか、最上階の有志だとか、生殖だとか、発情だとか、上手くいえないんですが、一気のぐっーと引き込まれるものがありました。最初ぱっと目を通したときは、わざわざ難しい専門用語とかを使っている気がして、拒絶反応がありましたが、意思も持って読むと、いっきに心臓を掴まれてストーリーに引き込まれた感じです。ぶっちゃけ、単行本になるのが凄く楽しみになりました。

「歌うクジラ」というタイトルを見て、だいぶん昔に村上龍さんが、CMの撮影か何かで、南極の氷山に行って、いつかこれに関係する小説を書きたいみたいなことを言ってたのを思い出した。南極→クジラで何か関係しているのかなぁ。

2010年7月14日追記
この歌うクジラの連載は、2010年の3月に終わっています。
今日の日経新聞を見ていたら、この歌うクジラのことが載っていて驚きました。

村上龍さんは、この「歌うクジラ」をiPad(アイパッド)向けの電子書籍として、紙の書籍を出版する前に、先行して発売するそうです(発売されましたA Singing Whale – Griot Co.,Ltd.)。紙の方は発売日未定(発売されました→歌うクジラ単行本)。
値段は1500円で、音楽は村上龍さんの友人でもある坂本龍一さんが作曲。アップルから許可が出次第発売するようです。

以下より「歌うクジラ」の購入ができます。
A

日経の記事によると
村上氏は「作家として出版の未来の姿を示したい」として、出版社を介さずに直接配信する。
とのこと。

村上龍さんは以前から、新作を発表するときに、新しいことに取り組んでいたと思うんだけど(インターネットが出てきた頃は有料サイトとかやってた気がする)、商業的には紙の本以外は、パッとしていない印象がある。けど、これはいけそうな気がする。電子書籍ソフトは独自開発というのが少し気になるけど。ちなみにアイフォン版や他のスマートフォン向けの発売も予定されているらしい(iphone版が発売されました)。

探してみたら、歌うクジラの公式サイトも出来ているようです。
検索エンジンでは引っかからなかったので、一応ここにも貼っておきます。まだ作りかけのようです。

折れそうな心の鍛え方(日垣 隆)を読む。

折れそうな心の鍛え方 (幻冬舎新書 ひ 1-3)
折れそうな心の鍛え方 日垣 隆
日垣 隆さんの新刊本。日垣さんの本は半分くらいチェックしてる。日垣さんのことを始めて知ったのは、科学系のラジオだった気がする。日垣隆という人にはアンテナを向けてるんだけど、本の分野の幅が大きくて、手に取るまではいかない本が半分くらい。最近連続で著書を出している。僕が一番興味を持って読んだのはこの本。内容は目次を見ればだいたい想像がつくと思うけど、アマゾンを見るとなぜか目次が載っていないので、興味がある人は日垣隆さんの公式サイトの折れそうな心の鍛え方:目次を見るとよいです。
最初に書かれている
「医療関係者のみなさん、しばらく黙っていてください」
目次を見て、この1文がインパクトあります、手にとって目次を見て本を買うか決める人は多いと思います、僕もその1人です。その目次の最初にこういう文章が書いてあるとよし!買おうと思っちゃいますね。

以下、目次からと私が印象に残った箇所のメモ

3 会社に行けずディズニーランドは楽しくても、自分を責めない
これ昔は辺にまじめだったから、できなかった。最近は結構割り切って行動できるようになってきました。

6「イヤ」の理由を分析すると、解決策が見えてくる
何事も原因がわからないと延々と逡巡を繰り返して、だんだん弱っていくんですよね、これも子供の頃は自覚することができてなかった。

7 自分がどの手のトラブルに弱いのか知っておこう
苦手なことを自覚しておけば事前に対策が立てられるから、大丈夫だという、これは自分の長所と短所についても同じことが言える。

15「何だか不安」は「何が不安か」が分かっていないから
これは6,7にも共通する、漠然とした不安って掴みどころがないからじわじわ人間の体力を奪っていって精神から肉体まで弱らせていくんですよね。具体的に何が不安なのかを探ったりするのには紙に手で文字を書くことがよい、とはよく言われることで私も大人になってから実行するようになりました。これを子供の頃から習慣として身につけていれば人生大分変わった気がしなくもないです。

16「自分のつらさは特別」という思い込みをぶち壊す
子供の頃や、視野が極端に狭くなった時は、こういうことを思いやすい。わかってくれようとする人や、心の底から安心できるような人が側にいれば大分違ったろうな、と昔を振り返って思う。

19「忘れる」「取り戻す」「埋め合わせる」で喪失を乗り越える
自分の経験に当てはめると最初の恋愛で喪失感を味わった時、今振り返るとこの3つが役にたったなぁと思う。当時は余裕がなかったから、今になってそう思うだけだけども。今度似たような体験をしたら、前回よりは上手く対処できるとは思う。

20 一発逆転を狙わず、やれることは全部やる総力戦で
これは本の内容とはずれるけども、株の話を思い出した、株でも一発逆転を狙うとロクなことがない、精神的に冷静さを失って無茶なリスクをとってレバレッジをかけて一つの下がり続ける株をナンピンしたり。逆に自分にできることをすべてやると、分散効果で精神に余裕ができて、いい循環を生まれやすい。

23 「始めるためのハードルを下げる」工夫に力を注ごう
物事を上手くやるためには、できることをやる、できそうもないことはできることに変えてやる。
そのために、分量を細かく分けたり、具体的にとっつきやすい作業に落とし込んだり、心理的なハードルを下げてやる。
これは最近いろいろ気をつけているので、よく理解できる。

25 ぼんやり見ているテレビはエネルギーを奪うのでご用心
私の場合は普段はテレビの電源ごと抜いて、自分の意思でちゃんと判断してみるときだけコンセントを繋いでいます。
以前はコンセント抜いてもすぐつけるから意味ないと思ってました。それが意思の力でコントロールできるようになったのは、他にテレビを見ることより気持ちよいと感じるやりたいことができたからだと思う。

29 占いのためだけに台湾旅行をしてみる
これは日垣隆さんらしいなと思った。変な常識じゃなくて、自分の体験と自分で考えてことを大切にしてるのがよくわかる。
例えば、散歩が嫌になった時、何が嫌なのか考えてみて、近所の人と顔を合わせるのが嫌だとわかったら、他で散歩すればいい、みたいなことも他の箇所で書かれていた。こういう合理的な考えをしてもいいんだ、といわれると楽になる人って結構たくさんいると思う。

31 「給料以外に稼ぐこと」がストレスを減らす鍵になる
収入が分散されることの精神的なものに与える影響が大きいのは自分自身よく実感している。日常生活を送るのに困らない収入とされに収入先の分散ができれば大分違うと思う。

39 自分への期待値が高すぎる人は挫けやすい
自分にできないことに手を出して自滅する人・・・、自分自身に心当たりがあるので、痛いです。要は自分のことを客観的に見つめて、適したこをやろうってことで、太刀打ちできないことに挑戦しても、時間の無駄になるだけじゃなくて、さらに卑屈になったりしてマイナスの効果まであるんですよね。

40 「やればできるけど苦手なこと」は無理してやらない
この辺は気づいてるけど、まだ実行まではできていない。得意なことでまだ成功してないから、保険として、苦手なこともやってしまっている感じ。

41 「人に任せられること」は自分で思っているより多い
これも上と同じで、人に任せるのが不安だから、自分でいろいろやってしまう。一度ちゃんと任せてしまえば、こんなもんか~って感じで上手く行きそうな気はする。

46 迷ったら縦軸・横軸の四分割で考えるとうまくいく
日垣さんは飛行機に乗るときの経験談を書かれていた、私は買い物するときに無駄に悩まないように時々使ってます。

49 一パーセントの可能性にかける潔さをもつ
このタイトルがいい。1パーセントでも可能性があるならかけて、駄目だったらあっさりあきらめる。
そういう行動をしている他人をみると、魅力的なんですよね、自分がやるとなると難易度高いですけど。

目次を見直しながら、本の内容を思い出して、思いつくままにメモを書いてみたらどんどん言葉が出てきた。たぶんこの本に書いてあることが生の情報として自分自身の経験とマッチする部分が多いから、刺激されたんだろうと思う。

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アイデアのつくり方(ジェームス W.ヤング)を読んでみた

アイデアのつくり方(ジェームス W.ヤング)

アイデアのつくり方の本、としてバイブルとなっている本だそうです。初版を見ると1988年となっています。小さくて薄い本、しかも半分以上が解説なので、本編だけならじっくり読んで15分ぐらいで読めました。アイデアのつくり方に関して、必要最低限のことが書かれています。今出版されているアイデア~系の本はほとんどこの本に枝葉をつけた物と言えそうです。

正直、わざわざ本を読まなくても書いてあることは簡単なので理解できますが、よりよく理解するためには一回はこの本を読んでおくといいと思います。私も最初は読む気がなかったのですが、読んでみると、一度はちゃんと読んでおいて損はないと思いました。

この本に書いてあるアイデアのつくり方は

1、情報を集める
2、その情報の組み合わせを考える
3、しばらく寝かせる
4、アイデアが浮かぶ
5、具体的なものに作り上げる

こうやって書くといかにも単純なんですが、実際にやろうとするとこの単純そうに見えることすらなかなか実行が難しいことがわかります(本書で著者も実行に移すのは難しいといっている。もう一つ、方法が単純すぎてバカにする人が多いから自分のメシの種をばらしても構わないとも)
。小さい頃から習慣となっている人はいいですが、私みたいに大人になってからやろうという人は、用意周到に挫折しないよう戦略を考えて実行に移す必要があるでしょう。

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「しがみつかない生き方」、を拾い読みしてみた。

しがみつかない生き方―「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール、香山 リカ (幻冬舎新書)

ざっと広い読みだけした。
対勝間本の内容だけども、成功と失敗の違いは運が良かったから悪かったかの違い~、という部分はある程度、自分と同じ考えだった。勝間和代さんの「断る力」について、そもそも断る以前に、断れるくらいに仕事がある人がどれだけこの日本にいるんだろうか?と書かれていて思わずニヤっとしてしまった。精神科にくるような精神的に弱っている人は、あえて弱っているときに人生を左右するような大きな決断をしようとするから、しばらく時間をおいて、つまり先延ばししたほうが良いというのは同じ経験があるから納得。個人的には、わざわざ勝間和代さんの名前出さなくてもいいのに、と思った。内容的に香山リカさんの本って、嘘をつかずに率直に書いている、という印象を持っているので嫌いじゃない。