月別アーカイブ: 2009年11月

THE21「一流の成功習慣」、野村克也の成功習慣

PHPから出ている雑誌、THE21。
一流の成功習慣の特集に野村克也さんが出ていた。
野村克也さんの話は興味深いものがありました。

以下メモ
・自分には1流の才能はなかった。
・野球には頭脳と努力が大切。
・1人でバットを振って練習していると、夜外に飲み遊びに行く先輩たちからからかわれた。野球は才能だから、バット振っても無駄。バット振って上手になるなら苦労しないといわれた。
・でも、野村克也さんはそうは思わなかったらしい、だからこそ、その後素晴らしい成績を残せた。
・一番大切なのは何が問題なのかを見つける能力、一流の野球選手はみんなこれをもっている。
・問題点を見つけ、見つけたらそれを全力で解決する方法を探し、それを実行する。
・正しい努力をするためには、問題点を見つけるセンスが大事。
・そのセンスは、問題点を常に全力で見つけるよう努力することで身につく。
・現役時代、毎試合後気づいたことをノートに書いていた(忘れるから)

私は正直なところ野球には興味がないので、野村克也さんのことをよく知らない。たまにテレビでみるからちょっと面白いことを言うおじさんくらいに思ってました。今回の雑誌の記事読んで見方が変わりました。

問題点を見つける→解決法を探す→その方法を実行し解決する。

文字にしてみると、当たり前のように見えるけども、自分で気づくのには時間がかかるし、実行している人はそう多くないと思う。

外国語上達法(千野 栄一)を読んだ。

外国語上達法 (岩波新書 黄版 329)
外国語上達法 (千野 栄一)

ぼくらの頭脳の鍛え方 (文春新書)にて、佐藤優さんが外国語勉強についてのオススメ本として紹介していたのが頭に残っていた。ちょうどブックオフに行ったとき見かけたので購入。

外国語勉強のための勉強本としては、これ一冊あれば十分という内容でした。
上手く表現できませんが、書いてある言葉に重みがあります。その理由は、自らの体験と、その体験を絶対視せずに客観的に見ている面もあるからでしょうか。ところところ出てくる、たとえ話も上手くてグイグイ引き込まれて読んでしまいました。内容は濃いので全部重要ポイントという感じです。

以下メモ

・同じ総勉強時間なら、1日に長時間の勉強を短時間するより、短時間の勉強を長時間やるほうがいい。短期間で覚えたものは短期間で忘れる。
・どのレベルを目指すか目標を決める。目標が見えないと、ゴールがないマラソンを走っているようなものでしんどくなる。
・最初に勉強したいという衝動が出たときに集中してやる。一回目にやらないと2回目にやるのは相当精神的な難易度が上がる。
・知らない単語に出くわしたとき。その単語はどの程度の使用頻度の単語かなど、頭のなかで、ポジショニングして、きちんと覚える必要があるか対応を決める。

書いてあること全部が絶対正しいとかいうわけではなく、また当時はなかったであろう電子辞書やmp3プレーヤーなど道具の進歩もあり、そのまま真似すればいいとは思いません。ただし、勉強する際の考え方は今も変わっておらず、非常に役に立つと思いました。

一番ピンときたのは、どのレベルを目指すか目標を決めて勉強するという点ですね。外国語を勉強していると明確なゴールが見えにくいから、モチベーションがだんだん落ちてきて、途中で挫折するのがよくあるパターン。でも、最初にどのレベルを目指すのか(ネットでニュースが読めればいいのか、旅行で使えればいいのか、その国に友達を作り交友するのか、仕事で使うのか、などなど)決めておけば、新しい単語に出会ったとき、これは必要なのか、必要ないのかを分ける明確な基準ができるから、勉強がやりやすくなる。

外国語を勉強する際の心構えとしてのベースがしっかり身につく本ですから、読んで損しない本でした。ずっと私の本棚に置いておくことでしょう。

岡田斗司夫のひとり夜話

各地で行われているらしい岡田斗司夫さんのイベント「ひとり夜話」。

私はこういうイベントが絶対ありえない僻地で隠居しているから、イベントに行った人の感想を見て想像して楽しんでいます。グーグルのブログ検索で引っかかったものはほとんど目を通したと思う。私が一番今日を持ったのは、「~なりたい」を「する」に変換するという話。

イベントの感想を読んでの感想だから、実際の話とは違う可能性があるけど・・・

何とかになりたい!と思っても、思っているだけじゃ時間が過ぎるばかりで何も変わらない。

なりたいと思ったときは、それを具体的な「する」という目標をともなう行動に変換してやる必要がある。

頭の中にある「~になりたい状態」と、今の「自分の現状」との間を埋めるために必要な行動を考える。

これって、言われてみると当たり前じゃん!と言われそうだけど、自分で自覚するのには時間がかかるし、実戦している人もそう多くはないと思う。私は、岡田さんのこういう話が一番好きだなぁ。この「なりたい」を「する」に変換するというのは、理屈はわかるけど、実際に「~する」という具体的な行動に変えて実行するのは面倒臭いと感じるのが正直なところ。この面倒臭いという壁を取り除いてやるのには、意思の力で脳と体を無理やりコントロールするのではなく、よく岡田さん言っているように、自分が会社の社長なり脳と体をうまく経営してやる、という感覚で行うと上手く行きそうな予感はする。

「気分転換にリラックスする時間は重要である」佐藤優

今週の週間東洋経済、佐藤優「知の技法 出世の作法」のメモ

今回はほとんど食事についてでした。また記憶が曖昧だ。
・佐藤優さんは食事の時間を大切にしていて、かなりの時間をとっている。
・がっついたビジネスパーソンはパソコンの前でコンビニで買ってきたサンドイッチを片手に食べるような人が多いかもしれないが、オススメしない。
・なぜなら、時間は伸縮するものだから。食事はしっかりとって気分転換する方が効率があがる。
・佐藤優さんはお酒が強いが、家では飲まないようにしている。家だと量を飲みすぎるから。
・お酒を飲むとそのときのことを忘れやすくなるから、簡単なメモで思い出せるようにする癖がついた。

一番印象に残ったのは、今回のテーマと直接は関係ないけど家ではお酒を飲みすぎるから、最初から飲まないことにしていること。
意思の力で体をコントロールしようとしないで、最初から、そういう状態にならないようにすること。

体の欲求は我慢するのは難しいから、
例えば、ダイエット中でも、目の前に美味しい料理が並んでいると、食べるのを我慢するのは人間には難しい
こういうときは、目の前に美味しい料理が並んでいるような状態にしないこと、そういうお店には行かないとか
この部分は意思の力で決めることが比較的容易。
これは基本的なことだけども、気づくのには時間がかかることだと思う。

数学的思考法(芳沢光雄)を読んだ

数学的思考法―説明力を鍛えるヒント 講談社現代新書
数学的思考法―説明力を鍛えるヒント  講談社現代新書

ちょっと本屋で見かけて興味を持ったので読んでみた。
高速拾い読みをして、いくつかなるほどなぁと思う点があったからメモしておいた。
数学的思考法というタイトルだけども、タイトルから想像する内容とはだいぶん違う、数式などはほとんどなく、文系人間?でも全く問題なく読めると思う。数学を闇雲な暗記ではなく、考え方を学ぶことでその面白さに気づかせてくれる本、だと思う。

私は理系でしたが、昔から数学が苦手だったんですよね、どこかで本当は数学は面白いはずだ!という予感はずーとしていたんですが、高校生の頃にその面白さに気づくことはなく過ぎてしまった。あんまり他人のせいにしたくはないけど、あの頃に数学に限らずいろんな学問の面白さに気づかせてくれている先生に出会っていたらだいぶん人生変わっていたんじゃないだろうかと時々思ったりします。結局は、今でも興味を持っているのは全部自分の独学で勉強した分野だから、自分でやらないと興味を持てないのかもしれませんが。

以下、数学的思考法(芳沢光雄)を読んでのメモ
数学とは直接関係なさそうなところで印象に残る部分が多かった。

・人間の予測は直線的
例えば、自動車のブレーキをかけたときの制動距離は速度の2次関数となる。だから時速100キロの時の制動距離は時速50キロの時の制動距離の2倍以上になる。予測の根拠となる仮定を明らかにすることが大事。

これはなるほどなぁと思った。本能的に直線的なものを頭の中に前提としておいてるから、本当は放物線的な動きをするものに対しても、直線的な動きを予測してしまう。これを読んだとき、これに当てはまる例をいくつかすぐ思いついた。

・説明文もたくさん書けば洗練される
読解力はあるのに作文が苦手。英文は読めるのに、英作文は苦手。という人が多いる。共通するのは「あまり書かないこと」。恥ずかしがらずに書いていれば必ず上達する。もっとも大切なのは修正する力。これがあれば最初はどんなに酷くても修正しきちんとしたものができる。結局、たくさん量をこなせば、自然と添削することになるから、修正する力がつく。

今ちょうど外国語の勉強をしていて、頭の中にモヤモヤしたものがあった。あまり書かないから上達しないというのは、あまりにもシンプルな答えだけども、真実だと実感する。この部分を読んだとき一気に頭の中にあるものがはっきりしてきた。外国語の発音や会話にしても、苦手と思っていると、どうしても対象と距離を置くから、数をこなせず、単純に練習が足りないのが原因で下手なまま、ということ。下手な理由がはっきりと言葉にして理解できたから、これからは意識的に恥をかいて練習していける。

・点より線、線より面から説明しよう
3次元で説明する。例えば日本の景気が回復したとき、そのことを説明するのに、東京だけで説明するのは点、札幌、大阪、福岡も加えて説明するのが線、そして、各都市周辺の田舎方面も加えたものが面。こういう風に、点より線、線より面で説明するとわかりやすい。女性を口説くときに、目を褒めるのは0次元、口も褒めるのは1次元、それに加えて内面的なものを褒めると2次元、さらに、時間軸を加えて、ずっと君みたいな人を探していた!というと3次元。特に時間軸を入れると説得力が増す。

上に書いた女性の例えは意訳したものなので、本の内容とは少し違うけど、この例えが面白くてニヤニヤしてしまった。点より線、線より面というのは、当たり前のことなんだけど、実際にこれを使おうと思うとなかなか思いつかないものです。これも上で書いた、説明文はたくさん書けば洗練される、と同じようにとにかく意識して使ってみるようにすることが大切なんだろう。

この「数学的思考法」という本は気軽に読めるのに、内容的には役に立つ箇所がたくさんあり、コストパフォーマンスは高い一冊でした。

→ 数学的思考法―説明力を鍛えるヒント を詳しく見る