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市販の水虫薬の価格と成分の関係とか

水虫薬をドラッグストアの店頭で見比べると、同じ成分でも商品により価格が倍以上違うのに気づいた。

水泳をしているせいか、夏の間に軽度の水虫の症状が足に出た。早めに処置をしようと思い、ドラッグストアで市販の水虫薬を購入した。水虫は真菌が原因なので、水虫薬は抗真菌剤になる。

一番最初に購入したのは、ノバルティスファーマ社のラミシールプラス・クリームタイプだった。ドラッグストアで1,800円ほどだった。

ラミシールに入っている抗真菌剤の成分はテルビナフィン塩酸塩。ウィキペディア情報によると、これを開発したのは現在のノバルティスファーマで、このテルビナフィン塩酸塩を使った最初の抗菌薬がラミシールとのこと。

このラミシールを塗ったら数日で症状が消えてしまった。しかし、水虫は、菌が残っていると再発しやすいため、見た目完治しても、一ヶ月程度は抗真菌剤を塗り続けたほうがよいとのこと。最初に買ったラミシールプラスが無くなったため、またドラッグストアで水虫薬を買うことにした。

2回目は1回目よりは、知識が増えたこともあり、ドラッグストアの店頭でいろいろ水虫薬を比較検討してみた。その時、お店の薬剤師さんが来て、前はラミシールプラスを使っていた、と言うと、

「それなら、ほぼ同じ成分でお得なこちらの商品がおすすめです」

と言い、水虫薬コーナーで一番プッシュされているらしき商品を教えてくれた。普段なら、こういうオススメは完璧スルーなんだけど、その薬剤師の人が言うには、成分がほぼ同じで、メーカーが有名な会社ではなく宣伝広告費などかけていないので、その分コストが低いみたいなことを説明された。ノバルティスなんて世界1,2位の製薬会社なので、いろんなコストが入ってそうだなとは確かに思った。

それでも怪しんでいたら、パッケージの裏を見せてくれて、両者を比較すると、確かに有効成分がほぼ同じだった。よくあるパターンとして、こういう場合、安い商品は濃度が薄かったりするんだけど、その濃度も同じだった。そして、おすすめされた商品は、値段がラミシールプラスとほぼ同じで、量はなんと3倍・・・。

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これが買ってきたオロントールEX30gクリーム。ドラッグストアで1700円位だった。【amazon】【楽天

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成分表

1g中
テルビナフィン塩酸塩10mg
リドカイン20mg
クロタミトン50mg
イソプロピルメチルフェノール3mg
グリチルレチン酸5mg
l ーメントール20mg

ラミシールプラスの成分と比べると、尿素が含まれていないこと以外は濃度も全く同じ。そして量は3倍。

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チューブのデザインも極めてシンプル。

ラミシールには2種類あって、ラミシールATは、成分は、抗真菌剤がテルビナフィン塩酸塩。ラミシールプラスだとこれに、かゆみを抑えるクロタミトン、炎症を抑えるグリチルレチン等が入っている。これらに注意しておくと比較しやすい。もちろん単純に成分が同じだから全く同じ効果があるかはわからなくて、製造方法等で違うかもしれないので、完璧に同じとは言えない。

最初、これはジェネティック薬みたいなものか?と思った。もしくは、イオンのプライベートブランドとか、セブンのプライベートブランドの商品に近いものかな?と想像した。そして、水虫の治療に使う成分と濃度が同じなら問題ないと思い、おすすめされた物を買ってきた。

ネットで検索してもあまり名前が出てこないから、特定のドラッグストア等に専門で売っているみたい。ネットの情報が少ないのもプライベートブランド商品(PB)っぽいなと思った。その後も気になって、いくつかのドラッグストアでチェックしたところ、どこのお店でも、ノバルティスファーマのラミシールプラスはおいているけど、その横には、コストパフォーマンスのよい、中身の成分はほぼ同じで、グラム当たりの価格が半分以下の商品が置かれてプッシュされていた。お店により、商品名は様々で、パッケージを見ると、あまり聞いたことがない会社名が載っている。最近のセブンイレブンやイオンでプライベートブランドが棚を埋めていっているのに似ている。

私が使った範囲では、ラミシールプラスも安い方も、効果の違いはわからなかった。なので、もし次買うとしたら、また安い方を選ぶと思う。水虫薬のラインナップはだいたい2つあって、1つは、純粋に抗真菌剤のみ入っているもの、もう1つは、抗真菌剤にプラスして水虫による痛み痒みを緩和する成分が入った物。最近は純粋な抗真菌剤だけの物は少ない。ラミシールプラスは後者で、純粋に抗真菌剤だけ入ったものがラミシールATになる。価格は1900円と900円くらいで倍くらい違う。抗菌剤の成分は同じ。テルビナフィン塩酸塩を開発した本家のノバルティスが出しているラミシールATが10g入りで900円くらいなので、純粋に治療だけなら水虫薬は10gで1,000円以下で十分と考えられる。

ラミシールの隣に置いてある激安薬にも同じく2つのラインナップがある。なので安く済ませたいなら、ラミシールATのポジショニングに相当する、抗真菌剤のみ入ったタイプを選ぶとコストパフォーマンスは良い、ということになる。ただ、こちらも純粋な抗真菌剤のみのタイプはほとんど置いていない。抗真菌剤のみのタイプは価格が安いから、もうかる痒みを抑える成分が入ったタイプが棚を占領している。

最後に、以下、ネット上で他にいくつか水虫薬を探して比較してみた。通販をしていないものが多いが、いくつかは見つかった。抗真菌剤のみの物はあまり見つからないので、抗真菌剤+かゆみ痛み緩和のタイプを比較してみた。ネットなので店頭より少し安め。第2類医薬品は以前は通販が基本できなかったが、現在は普通に通販で購入できる。

成分表示が、ラミシールは100g中の成分で他は1g中の成分なのでちょっとわかりにくいが、成分とその濃度がほぼ同じなのがわかる。
1g=1000mg

ラミシールプラス10g【楽天】【amazon
相場1,600円前後
成分100g中 分量

  • テルビナフィン塩酸塩 1g
  • クロタミトン 5g
  • グリチルレチン酸 0.5g
  • l-メントール 2g
  • 尿素 5g

フットラック クリーム 20g【楽天】【amazon
相場1,000円前後
成分1g中

  • テリビナフィン塩酸塩 10mg
  • クロタミトン50mg
  • グリチルレチン酸5mg
  • l-メントール20mg

ネクスト24クリーム 20g【楽天】【amazon
相場900円前後
成分1g中

  • テルビナフィン塩酸塩 10mg
  • クロタミトン 50mg
  • グリチルレチン酸 5mg
  • l-メントール 20mg

これらを見ると尿素以外はほぼ同じで、価格差は、グラム当たりに換算するとざっと3~4倍くらいになっている。

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